薄い皮をめくる

洋楽、ジャズ、渋谷系、アニソンを好んで聴く学生の音楽レビューや日常を綴るブログ。

私的2019年ベストアルバム

かなりのご無沙汰をしておりました。
正直言ってこのブログは誰かに見せるとか、
何かを訴えるとか、そういうことを目的にしていないので、
本当に気が向いたら書いている感じです。
(山下達郎裏ベストの記事は下書きはあるけど投稿していない)

早速本題に入りますが、
私が2019年に入り出会ったアルバムで
特に印象に残った作品を九つ挙げていこうと思います。
オールジャンル跨いだ九選とジャンル別に
厳選した九選を作ってみました。
それぞれのアルバムの概要とお気に入りの曲、
所感を軽く書いていきます。
記事の続き 以降にジャケと本題を載せておきますね。

選んだ九枚のアルバムジャケを並べました。

2019年オールジャンル九選
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こうやって見るとジャズが1/3を占めている(苦笑)
左上のアルバムから書いていきますね。

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夕凪LOOP坂本真綾の通算5枚目のオリジナルアルバム。
このアルバムはデビュー時からタッグを組み続けていた
菅野よう子のプロデュースを離れて制作された最初の作品。

お気に入りはハニー・カムパプリカ
ハニー・カムは坂本真綾の中でも疾走感のあるタイプの曲。
本アルバムのリード曲となっている。
アニソン的なストリングス強めのアレンジがありつつも、
アニソン然としないのはドラムと彼女の歌声に要因が(?)
この曲の作詞は後述で出てくるFLYING KIDS浜崎貴司が担当。

パプリカはヴォサノバテイストのミディアムスローな曲。
AメロからBメロに入る時のファルセットが綺麗。
比屋定篤子の「あなたにカポナータ」と同じでほっとできるから好き。


2.The Secret Life of VIDEOTAPEMUSIC / VIDEOTAPEMUSIC
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The Secret Life of VIDEOTAPEMUSICは
VIDEOTAPEMUSICのカクバリズム加入後3枚目のオリジナルアルバム。
このアルバムでは各曲に多彩な歌手やミュージシャンを起用。
作詞や歌唱を彼らに託し、自分の知らない世界、
見えてこなかった世界を「教えて」貰う作品。

VIDEOTAPEMUSICを知る人はceroのSummer Soulや
Orphansで知られる映像監督としての印象が強いだろう。
カクバリズムのオシャレなMVといえばこの人って感じ。
潰れたレンタルビデオ屋などに眠っていた古いVHSをサンプリングし、
ピアニカ(鍵盤ハーモニカ)やマシーンを操って演奏する中々に珍しいタイプのミュージシャン。
ミュージシャンというよりも何か別の肩書が欲しいよね。
このアルバムはコンセプトアルバムとしての色が強い為、
どれか一曲を選ぶというのが中々難しいけど、
やはりクレイジーケンバンド横山健が参加している
国電が一番印象に残る。


3.みんなあれについて考えてる / FLYING KIDS
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このアルバムはFLYING KIDSの14枚目のオリジナルアルバム。
1998年に解散し、2007年に再結成してから数えると2枚目のアルバム。
ヴォーカルの浜崎貴司は前述の通り、坂本真綾夕凪LOOPに詩を提供している
(「月と走りながら」では作曲も担当。ハモっている)。


初期のファンク系バンドに回帰した印象。
ただの回帰ではなく、しっかり現代風の音。
新・我思うゆえに我ありラッセーラがお気に入り。
新~は過去の代表曲のリブートだし、ラッセーラはリード曲なので当然といえば当然。
外れ曲なしだから本当は全曲挙げたい位。
新~は原曲より重たく、よりファンキーに。
ラッセーラはincognio的なアシッドジャズっぽさもありつつ、
上品にまとまりすぎてない。祭りの囃子の様なコールが最高。
バンドが好きではない私がハマってしまったこのアルバム、強いよ。



4.Indigo / 駒形友梨
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駒形友梨の2ndミニアルバム。
前作の〔CORE〕と同様、渋谷系アプローチのミニアルバム。

今回のアルバムは前作の系譜にあるが、
坂本真綾のフォロワーである
彼女の意向が強く出ているように思う。
そこが残念ではある。
駒形友梨の声は歌謡曲っぽい歌が合うので、
その手の曲がなかったのも前作と比べると劣っているかな。
アニソンタイアップになりそうな曲もあるが、
個人的には求めていない。
フュージョン曲も欲しかった。
否定的なことを言いましたが、先に挙げた曲含めて非常に良質。
前作は秋冬をテーマに、今作は春夏をテーマにしている。
だから開放的なのだろうか。
内省的な曲が好きな自分にとってはイマイチパンチに欠ける。
でも各曲自体は本当に良質。
声優で音楽やっている人の中で一番応援している。
ララルハレルヤnight seaが特に良い。
ララルハレルヤはリードトラック、前作のクロックワイズの系統。
night seaはラストのインスト。
アルバム全体をリピートで聴くと、最初につながることがわかる。
こういうの好きなんですよ。優しい雨とかも良いよ。


5.Forever / Bobby Brown

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ソロ4作目のオリジナルアルバム。
時系列だけで見ると、このアルバムが彼を凋落させることとなる。

この記事はこのアルバムの感想を述べる為に書いているようなもの。
New Editionを脱退した彼が再加入し、
そのツアーを完遂した後に制作された作品なのだが、
アイドル的なNew Editionの色も、
これまでリリースしてきたノリノリな曲も無い。
これこそ内省的な自分史を歌っている。
特に見どころなのは、88年リリースのDon't Be Cruelで
青田買いしたテディ・ライリーのクレジットが初めて完全に消えている。
(マイケルジャクソンのPとして有名だけど、取り上げたのは彼のが先)
プロデューサーやコンポーザーは皆無名の人ばかり。
実質ヒップホップに音が近い。
かなりの挑戦をしてセールス的に敗れたワケ。
その後、薬物中毒や、妻のホイットニーヒューストンに対する暴行疑惑など、
ゴシップの人となっていってしまう。
ただ、現在はNew Editionのメンバーと定期的にライブをやっているので
比較的安定はしていると思う。

要らんことを書いたけど、
このアルバムは日本でも有名なDon't Be Cruelのノリで聴くと驚く。
その後のBobbyにもある、ノリの良いNJSも無いから
踊りたい人からしたら聴くには厳しいかもしれないけど、
R.Kelly辺りが好きな人にはドンピシャだと思う。
あと、Elisha La'vernとか。

Feelin' Inside,
Happy Days,Heart and Soul
を聴いてください。
本当はアルバム全部聴いて欲しいけど、取り急ぎ。


本当は全て解説したいけど、もう年明けまで時間がない。
あと体力がない。アルバムタイトルと聴いて欲しい曲だけ羅列するね。


6.H-A-J-I-M-A-L-B-U-M / V.A
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B.A.A.B.




7. Woodlore / Phil Woods

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チャーリー・パーカーの系譜として有名だが、初期は抑制的。
Slow Boat To China,Strollin' With Pam




8. Legrand Jazz / Michel Legrand

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甘ったるいフランスの映画音楽だけではない。
こんなにアメリカの音を共存させられる所に有能さを思い知らされる。
コラボメンバーが全部豪華。





9.We Will Meet Again / Bill Evans

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エヴァンス生前最後の録音。
全てが美しい。黙って全部聴いて。




最初からお粗末でしたが、後半は特に酷かった(笑)
疲れたので許してください。
まだ年明けまで五十分ほどあるので、一昨日手に入れた音源を聴きながらアイロンがけでもしようかな。
よいお年を(やれと言われたジャンル別は画像だけ後で載せます、ごめんなさい